「八百八町夢日記」第4話「空蝉が飛んだ」

里見浩太朗・風間杜夫主演の時代劇、「八百八町夢日記」、 第4話「空蝉が飛んだ」を見ました。

   
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里見浩太朗、風間杜夫 他

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今回のお話の「巨悪」は、悪徳材木問屋と木材奉行の汚職となりますが、
むしろメインなのは材木問屋の別の「商売」。

破綻寸前の別の業者から嫁をめとり、その際に豪勢な嫁入り道具を用意させる。
結婚後、その業者は周囲に債務を残したまま夜逃げするが、残された債権者は嫁入り道具を抑えることができない。
要は資産の切り離しですね。

まあ、逃げた業者も嫁も材木問屋に殺され、嫁入り道具はすべて売り払われるんですけど。

しかし、こんなことを3度も繰り返す材木問屋は、いい面の皮というか、抜けているというか。
「嫁に2度も逃げられました、行方不明です」と言って、3度目の嫁をいただくなんてね。
そして、血痕のついた長持を道具屋に売却するなんて、「私を疑ってください」と言っているようなもの。

まあ、江戸北町奉行が鼠小僧次郎吉とタッグを組んで隠密捜査するというこの番組で、あまり細かいことをつついても仕方のないことですが。

それにしても、人んちの庭を勝手に掘って、「小判が出たら一割もらう」とほざいている同心は、問題ありだと思います。
また、劇中、「倒産」という単語を連発していたけれど、あの時代の日本にそんな言葉があったのだろうか。
そう言えば、この番組だったかどうか、記憶が曖昧ですが、時代劇なのに「超特急」なんて単語が。
外来語ではないので、チェックが甘かったんですかね。

あ、なんだかんだ言ってますけど、「八百八町夢日記」、好きですよ。




主役の里見浩太朗演じる、江戸北町奉行・榊原忠之について、Wikipediaで検索しました。

本作で風間杜夫演じる鼠小僧次郎吉だけでなく、相馬大作木鼠吉五郎も捕らえたとあります。

相馬大作については、同番組のスペシャル版の「みちのく忠臣蔵」で取り上げられている模様です。

もうひとりの木鼠吉五郎と言えば、「大岡政談」「雲霧五人男」の一人で、池波正太郎の「雲霧仁左衛門」でも活躍していた盗賊の模様です。
(「雲霧仁左衛門」は未読ですが、何度かドラマ化されていますね)

大岡忠相は享保時代なので、史実の榊原忠之が活躍した天保時代とは時代が合いません。
が、「大岡政談」が天保時代に作られたことを知り、納得。
講談に組み込まれた木鼠吉五郎とは、それだけ江戸市井で人気のある人物だったのでしょうか。

にもかかわらず、「八百八町夢日記」で、木鼠吉五郎が取り上げられていないのは何故か。
江戸町奉行として、大岡忠相や遠山景元、鳥居耀蔵たちと比較すれば印象の薄い彼をクローズアップするには、重要な存在であり、番組も大いに盛り上がると思ったのですが。。。

で、調べてみました。

結局、史実の吉五郎は、大盗賊と言うよりはケチな盗っ人で、北町奉行に捕らえられたものの、今度再犯が確定すれば死罪を免れないことから、黙秘を続けた模様。

奉行所側は執拗に拷問を繰り返したが(26回も!)、吉五郎がなかなか自白しない。
そういう意味では、吉五郎は、牢屋の英雄だったのでしょうね。

で、奉行は困り兼ねて、老中に掛け合って「察斗詰(さとづめ)」の許しを得た模様です。
「察斗詰」とは、自白なしで判決を下すという、言わば最終手段。享保以降でも実際に行われた記録は2回しかないらしい。

これによって吉五郎は死罪となったわけですが。

確かに、痛快時代劇として奉行視点でのドラマとするには難ありですね。
そもそも、拷問自体が不名誉な取り調べとも言われており、察斗詰は奉行の敗北ともとれる手段ですからね。

まあ、史実を一切無視するか、構図を一捻りすればドラマに使えるかもしれませんが。
一時間枠ではちともったいないかな。2時間のスペシャル枠ならありかも。

この記事に際しまして、以下のサイトを参考にさせていただきました。
猫の神様を求めて H22.9.7 福島県の猫神・玉川村の「マエタンバ」供養塔
拷問の話 岡本綺堂



※この記事は「八百八町夢日記」で木鼠吉五郎が取り上げられていないという前提ですので、
 もし間違いであれば、ご指摘いただければ、訂正させていただきます。
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テーマ : 時代劇
ジャンル : テレビ・ラジオ

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ごーもん

木鼠の吉五郎といえば、石橋蓮司氏の声も渋い、「雲霧仁左衛門」を思い出します。
あの見事な退場シーン、どうしても木鼠吉五郎のイメージはこれになってしまいます。

江戸時代の拷問については以前、私も調べたことがあるんですが、拷問で死なせると取り調べしている方にもキツイお咎めがあったので、やる方もおっかなびっくりやっていたみたいですね。
実際に江戸時代の拷問を自分の体で再現した人がいて、「絶対にお勧めしません」と言ってました。
まず、吊るされただけでギブアップだそうなので、史実の吉五郎は相当にすごかったんですね。

ちゃーすけ様、こんばんは。
コメントありがとうございます。


>木鼠の吉五郎といえば、石橋蓮司氏の声も渋い、「雲霧仁左衛門」を思い出します。
あの見事な退場シーン、どうしても木鼠吉五郎のイメージはこれになってしまいます。

山崎努版ですね。
あのシリーズ、本放送は途中打ち切りになっちゃって。。。
7月から時代劇専門チャンネルで放送されるようです。


>江戸時代の拷問については以前、私も調べたことがあるんですが、拷問で死なせると取り調べしている方にもキツイお咎めがあったので、やる方もおっかなびっくりやっていたみたいですね。

私も最近知りました。
TV時代劇や時代小説で、頻繁に拷問しているのは嘘だったんですね。
(刑事ドラマで、警視庁の刑事が簡単に他道府県の事件の捜査に加わっていたり、取り調べの際、被疑者にカツ丼をおごったりするのと似たレベルの嘘ですかね)


>実際に江戸時代の拷問を自分の体で再現した人がいて、「絶対にお勧めしません」と言ってました。
まず、吊るされただけでギブアップだそうなので、史実の吉五郎は相当にすごかったんですね。

いやいや、そんなもの試すなよ、と言いたいです。。。
痛いの嫌いです。

>時代劇なのに「超特急」

家族で晩酌をしながら、私が借りてきた「必殺仕置人」を観てた時でした。おひろめの半次が瓦版を売りさばく時に「大チョンボ」と言ってました。家族麻雀もする我が家は、これを聞いて爆笑の渦に巻き込まれました。

シャオティエン様、こんばんは。
コメントありがとうございます。

>「大チョンボ」

ははは。
そんなこともありましたか。

時代劇の台詞、じっくり聞いてみれば結構この手の「うっかり」、ありそうですね。

「水戸黄門」でうっかり八兵衛が、「これで万事OK」と言っていたという話をよく聞きますね。
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愚夫愚父(@gf2chan)

Author:愚夫愚父(@gf2chan)
大阪府在住40代オジサンです。
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