森村誠一「棟居刑事の悪の器」

森村誠一著「棟居刑事の悪の器」を読み終えました。

棟居刑事の悪の器 (角川文庫)棟居刑事の悪の器 (角川文庫)
(2011/09/23)
森村 誠一

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梅雨明け迫る豪雨の夜、都内で轢き逃げと女性の絞殺事件が発生した。手がかりが少なく暗礁に乗り上げた捜査陣に追い打ちをかけたのは、近くの新興宗教の元本部施設で絞殺死体が発見されたとの情報だった―。3つの事件を結ぶ見えない糸を手繰るほどに、人間の欲望のすべてを包む巨大な器・東京の構造悪が浮かび上がる。悪の狩人・棟居刑事は、いかにして「悪の器」を踏まえて笑う犯人を追い詰めるのか?傑作長編。
(Amazon.co.jpより)



オーソドックスな推理小説として、普通に面白い一篇と言えます。

が、森村氏独特の登場人物の奇妙な縁の乱発やら、妙な社会考察やら、新語創造やら、時代がかった台詞まわしやらを楽しむのも良いと思います。

この作品で、久しぶりに「テレクラ」という単語に出会いました。
最近、ほとんど聞かないですよね。何となくググってみたら、まだ存在するようで。
作中で、著者が「テレクラ」に対する自身の考察を延々とされているのを読んで、噴き出してしまいました。

あ、あと、作中で、若い女性が「オバタリアン」という単語を用いていました。
えーと。「オバタリアン」は平成元年(1989年)前後に広がった言葉で、すぐに使われなくなったように思うのですが。
ちなみに、本作は2003年に初版刊行(笑)。

うーん。小説での言葉の選択って、難しいですね。


作中では警視庁捜査一課の刑事で、「常に先入観を排除して捜査に当たるべし」の信念を持つ山路刑事が登場します。
森村作品では主役級の棟居刑事や新宿西署の牛尾刑事とならび、レギュラー格と言える人物です。
本作では、彼の事件解決への情熱が強く表れているのが、隠れた見所とも言えると思われます。

映像化された森村作品では、山路刑事は、単に保守的で、棟居刑事に批判的な、取るに足らない人物として描かれている事が多く、残念です。
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こんばんは。

オバタリアン・・・懐かしい言葉ですね。

僕が子供の頃テレビでよく聞きました。

burning s様、こんばんは。
コメントありがとうございます。

>オバタリアン

元々は同名の漫画タイトルから始まったのだと記憶しております。

言うまでもありませんが(若い人にはわからないか)、「オバサン」+「バタリアン」ですね。

今は完全に死語です。
そう言えば、「ジベタリアン」「新人類」も死語ですね。

将来は「ゆとり」も死語になるのでしょうね。
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